脳神経細胞の仕組みと解剖
神経細胞の仕組み
人の身体は、約60兆個の細胞からできています。
皮膚や骨や内臓も、すべて細胞を基本単位として構成されています。
脳内の細胞は、神経細胞(ニューロン)と、その働きを支えるグリア細胞の2種類に分類されます。
情報の伝達に直接関わる神経細胞の数は、大脳皮質で140億個、小脳で1000億個以上、脳全体では1000数百億個にもなる。
身体のほかの細胞の寿命が24時間~10年間程であるのに対し、神経細胞の寿命は150年程あるといわれています。
その形状もほかの細胞とは大きく異なっています。
神経細胞の構造は大きくわけて3つにわけられています。
中心となる細胞核をもった細胞体と樹状突起と軸索という2種類の突起からなっています。
樹状突起は、太くて短い円柱状の突起です。
細胞体から複数出ていて、木の枝のように分岐しながら広がることからこの名前の由来があります。
軸索は、基本的に一つの細胞体から1本だけ伸びている突起で、長さは数mmのものから1m以上のものまで様々あります。
先端は、枝分かれしており細胞体からほかの神経細胞などへ情報を送る働きを担っています。
神経細胞と形状
神経細胞には、様々な種類があり、突起の形状によって分類されています。
突起が1本のものを単極性、細胞体を挟んで1本ずつあるものを双極性、3本以上のものを多極性、1本の突起が分岐するものを偽単極性と呼びます。
感覚ニューロンには、双極性や偽単極性、運動ニューロンには多極性が多くみられます。
単極性は下等生物に多く存在します。
脳の神経細胞の仕組みと電気信号
脳は、情報を伝達したり処理する器官です。
情報のやりとりの主人公となるのが神経細胞です。
情報は、どのような形で神経細胞を伝わっているのかを解説していきます。
神経細胞を伝わる情報の実体は、電気信号によって伝わります。
電気といっても電化製品で使われている電気ではなく、イオンの流れによってつたわります。
神経細胞の表面には、イオンを通す微小な穴(チャネル)があります。
イオンは、濃度が濃いほうから薄い方へと移動される仕組みになっています。
チャネルを通して細胞内や細胞が外をイオンがいききする事で、電気信号が発生します。
細胞が刺激を受けて興奮状態になってくると軸索小丘を出発地として、軸索のナトリウムチャネルが開きます。
ナトリウムイオンが一気に細胞内に流入すると、細胞外の電位が弱くなります。
これが感知して隣のナトリウムチャネルが開き、さらにナトリウムイオンが流入します。
このようにして連鎖する事によって情報が伝わります。
ナトリウムイオンやカリウムイオン、塩素イオンなど電位差が崩れた部位で、活動電位が発生しています。
これをスパイクとも呼びます。
細胞膜の内外の電位差が逆転する事をピークポテンシャルと言います。
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