睡眠の役割と効果、睡眠障害について

睡眠の役割について

睡眠の定義や役割には様々な説があり、必ずしも十分に明らかになっているわけではないが、睡眠が生存に不可欠であり、心身を回復させる役割をもっている事は間違いないだろう。

正常な睡眠では、ノンレム睡眠とレム睡眠と呼ばれる状態が規則的に出現する。

ノンレム睡眠では、徐波と言われる脳波が多く出現し、大脳皮質は休止状態で外からの刺激に対する応答性も低くなる事から(脳の眠り)などと言われる。

レム睡眠は、覚醒時と似た脳波がみられ、脳は比較的高い活動状態にあるとされるが、筋活動レベルが低下する事から(身体の眠り)とも言われる。

睡眠と覚醒は、約24時間の周期をもつ概日リズムを示す深部体温の変動と対応している。

深部体温は、夕方に最高となり明け方に最低となる。サーカディアンリズム(概日リズム)では、夕方の15時~16時が体温が一番高い。

この深部体温(脳温)の低下が睡眠をもたらすとされている。

なので脳温の低下の夜中24時~朝6時にかけて眠たく感じる傾向にある。

深部体温が明け方の最低値から徐々に上がってくると、覚醒が高まり目覚めを迎える。

概日リズムを調整する時計機構はいずれも体内にあるとされているが、本来の概日リズムの周期は24時間より長いため、我々は毎日24時間周期の地球時間に合わせてリセットしながら生活している。

心身の回復を図る為には、睡眠と覚醒の切り替えが適切に行われる必要があると考えられる。

 

睡眠障害とパフォーマンスについて

激しいトレーニングで疲労した心身の回復の為には、睡眠障害を避ける事が重要である。睡眠障害を避ける為には、より多くの質の良い睡眠が必要である。

これまでの調査で、日本人アスリートの睡眠時間は非アスリート(平均7.25時間)と同程度、もしくはやや短い事が示されている。

睡眠不足は、日中の認知機能や作業能力の低下を生じさせ、慢性化すると肥満や糖尿病、高血圧症、精神的不健康などのリスクを高める事が、多くの研究で示されている。

アスリートにおいてこのような睡眠不足は、試合時のパフォーマンス発揮に影響する事はもちろん、練習の質の低下や外傷、障害の発生リスクにも繋がると考えられる。

睡眠障害による、有酸素性能力の低下や無酸素性能力の低下が示されている。

睡眠不足と睡眠時間を延長させた結果では、競技パフォーマンスが向上したという報告がある。

睡眠の時間だけではなく、規則性も重要である。

日々の起床や就寝に変動があると、認知機能や気分などに悪影響が及ぼす事が知られています。

本日は睡眠についてのお話しでした。

最後までブログを読んで頂き有難う御座いました。

全ては皆様の健康の為に。