膝について
膝関節の解剖について解説します。
大腿骨と脛骨を結ぶ脛骨大腿関節と、大腿骨と膝蓋骨から構成する膝蓋大腿関節から構成されています。
膝関節の参考可動域では、伸展0°で屈曲130°と言われゴニオメーターという機会で測ります。
膝にかかる負担は、歩行時で3倍、階段の上りと下りで7~8倍と言われています。
筋力強化において重りを増やしていく事はいいのですが、関節包や靭帯での観点からみる負担が強すぎます。
体重60㎏の方は、歩行時180㎏、プライオメトリクストレーニング(ジャンプトレーニングや瞬発系トレーニング)みたいな段差のあるトレーニングは、480㎏の負担をかけています。
O脚とX脚の見方についてでは、足の2指より下腿が外側にいくとX脚で下腿が内側にいく事をO脚といいます。
変形性膝関節症(2530万人と推定されています)
膝関節に水が溜まっているのは、関節液です。滑膜の炎症により関節液が溜まっていきます。滑膜の炎症が抑えられれば関節液はたまりません。
変形性膝関節症で重要な要素は、内側広筋が重要です。
内側広筋は、筋委縮が他の大腿直筋や外側広筋などに比べると萎縮しやすいです。
内側広筋は、内転筋膜を介して大内転筋に付着している為ヒップアダクションやジーザスなど運動する必要があります。
内側広筋は、40°で働く為重要な要素です。
年齢により関節軟骨がすり減ってくる事によって摩擦が増え変形性膝関節症になります。関節軟骨は、プロテオグリカン、コラーゲン、エラスチン、グルコサミノグリカンでできていて、軟骨は血管分布がない為、すり減ると再生できません。
なので筋肉をクッションの役割にしなければなりません。
関節軟骨は、硝子軟骨でできており80%は水分でできています。
アイススケートの氷より滑りやすいと言われています。
膝関節は、不安定性な構造をしており、靭帯が1方向性に大きな力が働くと損傷したり断裂したりします。
2 過剰な負荷により長時間の立ち仕事や、肥満などによる膝関節の負荷を増加させてしまいます。
3 家族歴で遺伝的要因も関係している場合があります。
膝関節症が家族にいる場合は、発症する可能性が高いです。
4 関節リウマチや股関節症などの疾患の影響で過度な運動や、骨粗鬆症、栄養不良、喫煙なども変形性膝関節症を引き起こす事があります。
膝のアライメントの正しい場所は、第2指ですので歩行の指導と急性期の時の運動を説明していきます。
- パテラセッティング
- SLR(下肢伸展挙上法)
- 徒手抵抗ジーザス(大内転筋の強化)
- 最後の40度で内側広筋を意識して伸展
- ハーフスクワット40°からがお勧めです。
膝関節の最大伸展は、0°ですが、関節性弛緩では5°程過伸展します。もし膝が0°~5°いかない場合は、膝窩筋の萎縮がみられます。また、関節包の伸張性低下がみられます。
急性期とは?
外傷が発症してから数日から数週間の間の事です。
亜急性期は、数週間から数カ月の期間を指します。
慢性期は、12週間続く事をいいます。
もし保存療法で改善されない場合は、人工骨頭置換術が選択される可能性があります。10㎝~15㎝を切除し大腿神経ブロックが使われる事が多いです。耐用年数は、15年~20年と言われている為高齢者に適用される事が多いです。
人工骨頭置換術の後は、クリニカルパスという方針で計画が立てられます。
クリニカルパスとは?
検査や処置、指導、看護、食事、投薬などの時間順にまとめて計画されています。近いうちに再生医療によるIPS細胞によって自家培養で関節軟骨が創られる可能性があります。
2 半月板損傷とは?外側はO字状半月で内側はC字状半月です。
膝関節内にある半月板と呼ばれる軟骨構造が損傷を受けた状態を指します。
大腿骨と脛骨を安定させ、衝撃を吸収する働きがあります。
加齢やスポーツの外的要因などにより損傷する事があります。
手術の場合は、半月板縫合術や半月板摘出術などがあります。
嵌頓症状(ロッキング)伸ばす事ができても曲げる事ができなくなります。
前十字靭帯損傷
非接触性が70%で接触性が30%と言われています。
男性より女性に多いと言われています。(筋肉量が男性より少ない為です)
ジャンプの着地や急な方向転換で働きます。コンタクトスポーツに多いです。例)ラグビーやサッカーやスキーなど
膝関節内にある前十字靭帯が損傷する事で(ACL)損傷といいます。前方引き出しテストやラックマンテスト陽性となります。Nテストがあります。下腿を内旋し膝伸展させえる。痛いが生じたら陽性。
後十字靭帯損傷(PCL損傷)
後方押しこみテスト陽性となります。
後方引き出しテスト
外側側副靭帯損傷(LCL)ラックマンテスト
内側側副靭帯損傷(MCL)
骨軟骨異形成症とは、膝の骨や軟骨が異常発生する事で膝の痛みや可動域の制限が生じます。低身長症の方に多くみられます。
クレアチンについて
爆発的にエネルギーを出す時間は8秒と言われていますが、クレアチンを摂取する事によって秒数を伸ばし爆発的に力を発揮できます。
クレアチンは、筋肉のエネルギー源の1つで、身体に自然に存在しています。
クレアチンは、サプリメントを摂取しなくても肉や魚などの動物性食品に含まれています。
筋肉の増強や体力の改善し疲労を軽減させてくれます。
クレアチンは、グルタミンやHMBと一緒で筋の分解抑制作用があります。
副作用として、消火器系の不快感や下痢、筋肉の痙攣などが報告されています。
糖尿病や腎臓病や肝臓病などの健康に問題を抱えている方は、医師の指示に従って処方する必要があります。
最後までブログをみて頂き有難う御座いました。
全ては皆様の健康の為に。